妊活・妊娠中に大切な「ビタミンD」って?太陽と食事でママと赤ちゃんを健やかに🌞

妊娠中の女性が朝の日差しを浴びながらミルクを手に微笑んでいるイラスト 医療
妊娠中に大切な「ビタミンD」。太陽と食事の力でママと赤ちゃんを健やかに。

妊活・妊娠中に大切な「ビタミンD」って?太陽と食事でママと赤ちゃんを健やかに🌞

こんにちは。

先日は「葉酸の大切さ」についてお話ししましたが、実は妊娠をサポートしてくれる栄養素は他にもたくさんあります。

その中でも、今回は「ビタミンD」についてお話ししたいと思います。

「ビタミンDって骨のビタミンでしょ?」と思う方も多いかもしれませんね。

でも最近では、妊活や妊娠中の健康に関わる大切な働きがあることもわかってきているんです。

ビタミンDとは?妊娠や妊活にうれしい働き

ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けて骨や歯を丈夫にしてくれるビタミン。
牛乳や子ども向け食品に添加されているのもそのためです。

でも実は、それだけではありません。最近の研究では以下のような報告もあります。

  • 妊娠の着床率を高める可能性
  • 流産のリスクを減らす可能性
  • 卵子や精子の質を向上させる働き
  • 免疫力を高めて感染症を予防する作用

もちろん、ビタミンDを摂ったからといって必ず妊娠できるわけではありませんが、妊活中・妊娠中どちらにも意識して摂りたい大切なビタミンです🌼

日光とビタミンDの関係

ビタミンDは「太陽のビタミン」

ビタミンDの大きな特徴は、「太陽の光で体の中に作られる」ことです。
日光に含まれる紫外線が肌にあたると、皮膚でビタミンDが合成されます。

紫外線と聞くと「シミができるから避けたい…」と思ってしまいますよね。
でも、ほんの少しの時間、優しい日差しにあたることで体にも心にも良い影響があります。

妊活の観点から見ると、日差しの強い夏に妊娠しやすいような気がします。
しかし実際には季節による妊娠率の差はほとんどなく、むしろ秋の方がやや多いくらいなのです。
ですが、日光を浴びることで分泌される「セロトニン」というホルモンが、ストレス軽減や気分の安定に役立つといわれています。

手のひらでできる♪ かんたん日光浴のすすめ

お肌を守りながらビタミンDを作るには、「手のひら日光浴」がおすすめです☀️

手のひらはメラニンが少なく、日焼けしにくい部分。
日焼け止めを落として、ガラス越しではなく直射日光に当てましょう。
ガラス越しだと紫外線がお肌に届かないのです。

季節ごとの目安時間

  • 夏(関東):朝のやわらかい日差しで5分ほど
  • 冬(関東):お昼頃に30分ほど
  • 北海道・東北地方:少し長めに
  • 九州・沖縄地方:短めでOK

数回に分けて当たるだけでも十分です。
ちなみに、日光を浴びすぎて体内のビタミンDが過剰になることはありません。
安心してくださいね。

食事でとりたいビタミンD食品

日光だけでなく、食事からもビタミンDを取り入れることができます。
以下は、身近な食材の中でビタミンDを多く含む食品です。

食品 目安量 含有量(μg)
しらす干し 15g 約9.2
紅サケ(生) 80g 約26.4
サンマ(焼き一尾) 100g 約19.0
きくらげ(乾燥・中2枚) 5g 約4.3
アジ(焼き一尾) 80g 約8.8
イワシ(丸干し3尾) 30g 約15.0
マグロ赤身(刺身5切) 60g 約2.1
卵(全卵1個) 50g 約1.0

(出典:文部科学省「食品成分データベース」)

妊婦さん・授乳ママのビタミンD摂取量

1日の目安摂取量は、男女ともに9μgです。
妊娠中・授乳中でもこの量は変わりません。
1日100μgまでならとっても問題ないとされています。

ビタミンDは日光で合成されるので、食事から摂取すべき量がとても測りにくいのです。過剰なビタミンDは体内で保管されているので、不足しないように日光浴と合わせて摂取してみましょう。

実際の平均摂取量(令和5年 国民健康・栄養調査)

  • 20歳以上の女性:6.2μg
  • 妊婦さん:4.2μg
  • 授乳中ママ:5.1μg

どの世代でも少し足りていない傾向があります。
外に出る機会が減ったり、日焼け対策で紫外線を避けがちな現代では、魚・卵・きのこ類を意識して摂ることが大切ですね🍽️

母乳と赤ちゃんのビタミンD不足を防ぐために

母乳はとても優れた栄養ですが、ビタミンDの含有量は少なめです。
完全母乳で育てていて、赤ちゃんがあまり日光を浴びない場合、骨の発育に影響することがあります。
(日本人の食事摂取基準2025年版より)

でも、心配しすぎる必要はありません。以下の工夫で、しっかりとビタミンDを補うことができます。

  • 妊娠中からママがビタミンDを適量摂る
  • 赤ちゃんに短時間のやさしい日光浴をさせる
  • 離乳食を適切な時期から初めて、食事からビタミンDを摂る

母乳育児をやめる必要はまったくありません。
ママが少し気をつけるだけで、赤ちゃんの健やかな成長をサポートできます👶✨

(参考:日本小児医療保健協議会栄養委員会報告「乳児期のビタミンD欠乏の予防に関する提言」2025年)

まとめ:太陽と仲良く、ビタミンDで笑顔の毎日を🌈

ビタミンDは、「太陽のビタミン」とも呼ばれるほど、自然の力と深く関わる栄養素です。
骨を丈夫にするだけでなく、妊娠をサポートし、免疫力や心の安定にもつながります。

無理にサプリをとらなくても、

  • ☀️ 朝の光を少し浴びて
  • 🐟 食卓に魚を一品足して
  • 🍳 卵やきのこもバランスよく

そんな小さな工夫で、ママも赤ちゃんも笑顔になれる毎日が待っていますよ💛
もちろんつわりで食事がおもうように摂れない妊婦さんは無理せずサプリメントに頼りましょう。


この記事は薬剤師である筆者が、医学的根拠に基づき一般的な情報をわかりやすくまとめたものです。実際の接種については必ず医師・薬剤師にご相談ください。

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