注射が苦手なお子さんにも安心。痛くない「鼻ワクチン」でインフルエンザ予防をはじめよう

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注射が苦手でも大丈夫。ママと子どもにやさしい鼻ワクチン

こんにちは、saisaiです。
10月も終わりに近づき、朝晩はすっかり冷え込むようになりましたね。
これからの季節、気になるのが「インフルエンザ」。
そろそろワクチン接種を考えているご家庭も多いのではないでしょうか。

毎年のように注射をがんばるお子さんを見て、「かわいそうだな」「もう少しラクな方法があればいいのに」と思ったこと、ありませんか?
そんなママたちにうれしいニュースです。
日本でも「鼻から吸うタイプのインフルエンザワクチン(鼻ワクチン)」が使えるようになりました。

今日は薬剤師ママの立場から、鼻ワクチンの特徴やメリット、注意点をやさしく解説していきます。

鼻ワクチンってどんなもの?

鼻ワクチンは、注射とはちがって鼻の中にスプレーするだけで接種できるタイプのワクチンです。
針を使わないので、痛みがほとんどありません。
小さなお子さんでも「チュッ」と鼻に吹きかけるだけでOK。あっという間に終わります。

ただし、対象年齢は2歳〜19歳未満まで。
というのも、鼻ワクチンには「弱毒化した生きているウイルス」が使われているからです。
生きていますが、とっても弱くしているので安心してください。
今まで何回も注射ワクチンを打ったり、インフルエンザにかかったことのある大人には予防効果が弱いのです。
まだ免疫が安定していない小児期に向いているんですね。

海外では20年以上の実績があり、安全性のデータもそろっています。
小児には鼻ワクチンと注射ワクチンで同じくらいの予防効果があるそうです。

鼻ワクチンのメリット

① 痛みがない
これはお子さんにとってもママにとっても大きな安心ポイントです。

② 粘膜免疫を強化できる
インフルエンザウイルスは、鼻や口の粘膜から体に侵入して感染します。
鼻ワクチンはその入口の防御を強くすることで、ウイルスが体に入る前にブロックする働きが期待できます。
注射ワクチンは体に侵入してからの免疫を強くするので、ウイルスが体に入る前の働きは期待しにくいです。

③ 接種は1回でOK
効果は約1年持続するといわれており、シーズン中に2回接種が必要な注射ワクチンよりも手間がかかりません。

スケジュール調整に追われがちなママにとっても、少しラクになるのがうれしいですね。

鼻ワクチンの注意点・デメリット

鼻ワクチンはまだ日本で始まったばかりなので、取り扱いのある医療機関は限られています。
予約の際は、事前に確認してみてください。

また、鼻や喉に軽い炎症を起こすことがあるため、風邪気味のときや喘息を持っているお子さんにはおすすめできません。
ゼラチン・卵アレルギーのある方、免疫抑制剤を使用している方も避けたほうが安心です。

そして、鼻ワクチンは生ワクチンのため、接種後1週間ほどは新生児や免疫力が低下している方との濃厚接触は控えるようにしましょう。
(登園・通学などは問題ありません)

費用は1回あたり8,000〜10,000円前後と、注射型より少し高めです。
※注射タイプは約6,000〜8,000円/2回(子どもは2回接種)
ただし自治体によっては補助制度があるので、住んでいる地域の情報をチェックしてみてくださいね。

まとめ

鼻ワクチンは、「痛みが苦手なお子さん」にぴったりな新しいインフルエンザ予防法です。
アメリカでは20年以上の実績があり、安全性のデータもそろっています。
日本では始まったばかりですが、これから広まっていくかもしれませんね。

これからの季節、ママもお子さんも健康に過ごせますように。
寒くなってきましたので、体を温かくしてお過ごしくださいね☕️


この記事は薬剤師である筆者が、医学的根拠に基づき一般的な情報をわかりやすくまとめたものです。実際の接種については必ず医師・薬剤師にご相談ください。

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